おとり広告
2016.12.06 その他
私は不動産業界に入ってまだ1年半ですが、それまで不動産業界に対して思っていたイメージは、あまりいいものではありませんでした。
というのも、自分が部屋探しをしているとき、問合せをした際の物件はほとんどが「おとり物件」だったからです。
広告に出ている物件があるか不動産屋に問い合わせると、内見可能だと言われるので、いざお店を訪ねてみる。
すると、「ちょうどさっき契約された」などとうまいことを言われ、他の物件を当てがわれる。
いつもこうなので、不動産屋はこういうものだと思っていたぐらいです。
(「広告に出ているようないい物件なんて、残ってるわけないじゃないですか」と悪気もなく言われたこともあります。)
しかし、今年に入ってこの「おとり物件問題」がマスコミで取り上げられ、世間的に大きな話題になりました。
不動産業界への不信感を増すことになる「おとり広告」。これに対する罰則強化が進んでいます。
来年の1月から、不動産の表示に関する公正競争規約に違反し、厳重警告及び違約金課徴の措置を講じた不動産事業者に対して、
アットホームなどの大手5社のポータルサイトへの広告掲載を、原則として1か月以上停止する施策が開始されます。
ちなみに、契約済みの物件を広告で出していること自体が「おとり広告」になるので、うっかり消し忘れた場合ももちろん違反になります。
ポータルサイトへの掲載禁止は、ネット社会である今、不動産会社にとって集客の面でかなり厳しい措置といえると思います。
しかし世間の不動産業界に対する不信感を払拭するためにも、物件一つひとつの情報を正確に表示し、
丁寧に広告宣伝をするという、誠実な仕事をしなければいけないと思いました。