『経年優化』という概念
2018.11.28 賃貸管理
この頃急に寒くなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目に体調を崩される方も多くおりますので、御身体お気をつけてお過ごしください。
さて今回は賃貸経営をされている方にとってはよく耳にされる『経年劣化』の対局にある概念【経年優化】について考えたいと思います。
元々は三井不動産レジデンシャル株式会社が掲げた思想で、「時が経つほどに、その住まいへの愛着が深まり、その街で暮らすことの価値と喜びが大きくなってゆくこと」と定義されております。(公式サイト「三井の住まい」より)
経年優化を実現するには、長期間にわたって耐えられる良質な建材を用いる必要があります。
例えば内装におけるフローリングを無垢材の物を使用する・壁には漆喰を使用する等、傷がついても傷自体が味わい深いものになるような物です。
時間が経つにつれて魅力や機能が高まる素材を選ぶことで、『入居者が部屋を育てる』という感覚が生まれ、長期入居につながるというデータもございます。
設置する際に多少費用が嵩むという面もありますが、長期的にみると原状回復の際に内装材の貼替を繰り返し行うより、費用が抑えられるという面もございます。
また、建物の外壁や内装などのハード面だけでなく、ソフト面、つまり、よい住人に入居し続けてもらう事も大切です。
その為には少し古くなった建物でも高家賃で回せるよう、新築に負けないお洒落な物件にリノベーションする必要性も出てくるでしょう。
入居者との交流も効果的です。交流が生まれると物件自体がキレイに使用され、経年優化につながります。
経年優化とは物件だけではなく、人々が長年定着することで積み重ねられる温かみがある物なのかもしれません。
これからオーナーになる方も、現在オーナーである方も、経年優化という概念を意識されてみてはいかがでしょうか。